捌きとは何か

　捌きという技術はさまざまな要素を含んでいますが、最も大きな特徴は受けと反撃の間に崩しをかけて相手の体勢を崩し、自分に有利な状況を作り出すことです。実際の捌きはおおよそ以下のような流れで行われます。

読み

相手の攻撃の種類、スピード、攻撃箇所などを相手の予備動作や間合いなどから判断します。

相手の攻撃を確実に受けますが、がっちりと受け止めるのではなく、相手の力と正面からぶつからないように受け流します。

相手は、攻撃の瞬間に必ずわずかに体勢が崩れています。
そこで、相手の攻撃の方向を逸らしてやり、そこに自分の力を加えることで、無駄な力を使うことなく相手の体勢を大きく崩すことが出来ます。

体勢の崩れによって生じた死角に円の歩法を使って入り込みます。

相手の崩れの方向や大きさ、自分との位置関係などを判断し、突き、蹴り、投げ、あるいはそれらの複合技などの適切な攻撃を加えて制します。

相手の予備動作から左前蹴りが中段にくることを予測する。

相手の左前蹴りを下段払いで流す

落ちかかった蹴り足を右のローキックで蹴り飛ばして
相手の体勢の崩れをさらに大きくする。

相手の上袖をつかんでさらに引き崩しつつ
右足を大きく踏み出して相手の斜め後方にポジショニングする。

引き崩されて下がった顔面に背後の死角から上段蹴りを入れる。