TOP用語集>さ

最高出力(maximum power)
エンジンが出し得る最大の出力で以前は馬力表示されていましたが今はSI単位のキロワット表示になりました。一般にクランク軸での出力計測で、後輪が出す出力ではありません。人間一人を動かす為の出力なら0.1ps(0.0735kw)程度で可能と言われていますが、50ccでも3〜7ps(2.206〜5.148kw)もあり、少しでも出力があれば、加速もスピードも出せるのでスポーティーなバイクほど最高出力を追及しています。後輪が出す出力はクラッチやミッション、チェーン、ホイルなどの抵抗が加わるのでクランク軸出力より低くなります。
最大トルク(maximum torque)
エンジンの回転力のもっとも強い時の力。○○kg・m/○○rpmで表す。最大トルク発生回転域がもっとも走りやすく、トルク幅が広いエンジンの方が一般に使いやすいが、そうすると最高出力が犠牲になる傾向がある。トルクと馬力は関連したもので、同じエンジン回転数の時に、そのトルクに回転数と係数をかけたものが馬力となる。つまり馬力測定はトルクを計測し、それを計算して馬力を求めています
最大登坂能力
そのバイクが登る事のできる最大勾配の意味。カタログ表示ではtanθとあるが、どちらか分からない場合、数字だけの場合はtanθ(勾配)の値で表される。ローギアで登りつづけられるのは何度の坂(勾配)かという意味。バイクではトライアル車輌が登坂能力が高い。tanθ=1.0の場合傾斜角は45°なので、0.4のばあいは18°の傾斜角となります。
最小回転半径
カタログには必ず表記されているが実際にみている人はいるでしょうか?バイクを直立にさせハンドルを一杯に切ってU−ターンした時、前タイヤが描いた半円の半径の事。直立ではなくバイクを傾けると数値は小さくなります。
サイドカー(side−car)
バイクの右か左(多くは路肩側)で、バイクより、1mぐらい離れた距離にもう1輪おき、その間にフレームを設けて、そこを荷物及び乗員用としたバイク。材木屋さんなどでは荷物用だが、乗員用とするのが一般的。日本では車検や置き場所の問題から余り普及していないが、ヨーロッパなどでは数多い。ハンドリングがバイクと全く異なるなど使用時の難しさをこなすところにも魅力があるようだ。『側車』と言う呼び名もある。オンロード用の他、モトクロス用,ロードレース用もある。
サイドバルブ(side valve)
4サイクルエンジンのバルブ方式の事で、エンジンブロック側にバルブがある古い形。ロスが多く出力的にも良くなく、最近はほとんど見ることがありません。バルブ機構が簡単で加工性が良いらしく、生産技術の低かった時代には2輪車にも使用していたようですが、どうしても燃焼室形状が悪くパワーが無いのでスポーツ性を期待されるバイクには向かなかったようです。完全燃焼させることも難しそうですので現在の自動車関係の排気ガス規制では復活することも無いでしょうね。
サージング
エンジンのトルク変動により車が前方方向に10HZ以下の周波数で揺れる現象。アクセル操作ミスやミスファイヤーがもとで起こる微少な振動。波打ち現象、圧力の上昇、冷却水の沸騰等を言う。
最低地上高
グランドクリアランス、ロードクリアランスともいいタイヤ接地面から測定してタイヤ以外で一番低い部分までの長さの事。マフラー、サイドスタンド、センタースタンド等が一番低い位置にあるパーツであるが、重量の重い物をなるべく低い位置に持ってくる事によりオートバイは軽快な操作性になるからバッテリーやリアサスペンションを一番低い場所に配置している車輌もあります。
サイドノック
ピストンがシリンダー側面に当たること。特に冷間時はアルミニウム合金のピストンと鋳鉄シリンダーとの隙間が熱膨張率(収縮)の差により増大するので衝撃音を発することがある。暖気運転が必要なのはこの辺の理由も大きいですね。
サルフェーション
使っていないバッテリーが緩やかな化学反応で自己放電をし硫酸鉛の結晶がマイナス極板の海綿状鉛の細孔をふさいでしまう状態。サルフェーションを起こしたバッテリーは電解液と極板の接触面積が極端に減るので本来の性能を発揮できず、いくら充電を繰り返しても電圧は上がらなくなる。
酸化触媒
白金(Pb)ロジウム(Rh)を塗布した金属面に排気ガスを当てるとガス内の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)が酸化して二酸化炭素(CO2)水蒸気(H2O)に変化する。こうして排気ガス内の有害物質を無害化する装置の事。ヘアピンタイプとハニカムタイプがあるがどちらも決められた容積内で出来るだけ表面積を確保する為の工夫です。酸化触媒は温度が高いほど化学反応が促進されるので触媒付きマフラーは他のマフラーに比べるとかなり大げさなプロテクターが付いています。(熱を逃がさない為と火傷防止の為です)

ページ検索で来られた方はこちら→